手足のしびれについて

慢性的な手・足のシビレにお悩みではありませんか

歩いてると足の外側がシビレて散歩が出来なくなった。

夜になると手がこわばり、じんじんしてきてよく眠れない。

座っていると太ももの後ろやふくらはぎがつっ張ったようにシビレてくる。

腰痛と足のしびれがあり、病院でもらう痛み止めを手放せない

サロンのマッサージやストレッチでも症状が一向に良くならない。

神経症状などからくるシビレは中々改善が難しい場合があります。はじめは軽い症状でも、次第に悪化し、日常生活に支障をきたしてしまうこともあります。

何をしていてもジンジン感じて、仕事に集中できない、せっかくの休みの日も趣味を楽しむことができないという方も多いのではないでしょうか。                                     

シビレはずっと付き合っていかなければならないものと諦めてしまう方もいます。病院のリハビリや整骨院に通ってみても、効果が長続きしない場合があるためやめてしまうというのもよくある話です。

しかし、シビレが起きる背景には必ず原因があり、そして筋肉の緊張が関与している場合が多いのも事実です。                                                         

シビレが起きてしまう原因

手や足のシビレは、神経や血流のトラブルなどによって起こることが多く、その原因として「神経の圧迫」「神経自体の障害」「血行不良」「代謝異常」などがあげられます。また、シビレる場所や広がり方、続く時間、左右どちらに出るかによってどの部分に原因があるのか、どんな病気が関係しているのかが変わってきます。

シビレが起こる仕組みについて

手足のしびれは、背骨の神経が出ている場所からしびれている部位までの神経の道すがらで何らかの原因で何らかの原因により神経が引っ張られたり、圧迫されたりすることでおこることがあります。

神経は電線のように体中を張りめぐらされており、その通り道にある筋肉や関節の状態に大きく影響を受けます。

よく、「神経が背骨に圧迫されて、椎間板に圧迫されて」と説明されますが、最近の研究結果では、神経の不調は「圧迫」だけではなく「引っ張り」や「滑りの悪さ」などの要因が関係していることが分かってきています。

もし圧迫だけで症状が出るなら立っている間中、自分の体重で足裏の神経は圧迫されているので、ほとんどの人がシビレを感じてしまうことになります。

実際には、神経が引っ張られたり、滑りが悪くなったりする時に違和感が出ることが多いと考えられています。

大半のケースは、長い時間の筋肉の緊張が原因で神経が引っ張られ、それぞれの神経の通り道にある筋肉が硬くなると筋肉と神経の間で滑りが低下して、体を動かすと綱引きのように神経が引っ張られる状態が続くとシビレが生じやすくなります。

なので筋肉に柔軟性があり神経がスムーズに滑る状態を維持することが大切です。

シビレを予防するには、筋肉の緊張を長引かせない事、とは言っても緊張はだれでもしますので、緊張したとしてもそれをこまめに弛めていくことが効果的です。

【参考資料】Peripheral Nerve Trauma: Mechanisms of Injury and Recovery

1.神経が押されて起こるシビレ

手や足のシビレで最も多い原因は、神経がどこかで圧迫されることです。神経は言わば体を通る電線のようなもので、その通り道で圧迫し伸ばされるとで電気の流れが悪くなり、シビレや痛みが出てしまいます。

首の神経が押される場合(頚椎症性神経根症)

首の骨の変形や、骨と骨の間にある椎間板の突出などにより、腕へ向かう神経が圧迫し伸ばされると、手や腕にシビレや痛みが現れます。

首や肩まわりのこわばりを伴うことも多く、放っておくと慢性化することもあります。

腰の神経が押される場合(腰椎椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症)

腰の部分で坐骨神経などが圧迫し伸ばされると、足のシビレや痛み、力が入りにくいといった症状が出てきます。歩くとシビレが強くなる「間欠性跛行」というタイプもあり、神経の通り道が狭くなっていることが原因とされています。

手首で神経が押される場合(手根管症候群)

手首の中には「手根管」と呼ばれる細いトンネルがあります。その中を通る手のひら側の神経である正中神経が圧迫し伸ばされると親指から薬指の半分くらいまでがシビレるのが特徴です。

特に夜間や朝方にシビレが強くなる方が多い傾向にあります。

肘で神経が押される場合(肘部管症候群)

肘の内側を通る小指側の尺骨神経が圧迫し伸ばされることで小指や薬指側にシビレが出やすくなります。

長時間肘を曲げていたり、机に肘をつく姿勢が多い方に起こりすいのが特徴です。

足首で神経が押される場合(足根管症候群)

足首の内側には足根管と呼ばれるトンネル状のすき間があり、その中を後脛骨神経という神経が通っています。この部分で神経が圧迫し伸ばされると、足の裏やカカト、つま先にかけてビリビリとしたシビレやジンジンする痛みが現れることがあります。

長時間の立ち仕事、足首まわりの筋肉のこわばり、外反母趾や偏平足などで足のアーチがくずれると原因のひとつになることがあります。

症状が強いと足裏に違和感が出たり、夜になるとシビレが増すといった訴えも少なくありません。

※神経は全身に張めぐらされてるため、どこの部分で圧迫されるかによってシビレの出る場所や感じ方も違ってきます。

2.末梢神経の障害

脳や脊髄から枝分かれして手足の先まで伸びている細かい神経のことを「末梢神経」といいます。

この神経が何らかの影響で傷ついたり、うまく働かなくなることでシビレや感覚の異常が起こることがあり、この状態を末梢神経障害といいます。

糖尿病

高血糖の状態が長い間続くと、血管や神経が徐々に傷つき神経の伝達がうまく働かなくなります。

手足の先からじわじわと左右対称にシビレが広がっていくのが特徴です。「ビリビリする」「焼けるように熱い」「感覚が鈍い」などの症状が見られ、進行すると足の裏の感覚が薄れ、気が付かないうちにケガをしてしまうこともあります。

アルコールの取りすぎ

長期間にわたり多量にお酒を摂取すると、神経自体が障害を受けたり、必要な栄養が吸収されにくくなることがあります。

薬の副作用

抗がん剤など、一部の薬によっては神経が損傷することがあります。

ビタミン不足

特にビタミンB群(B1・B6・B12)などは神経の働きに欠かせない栄養素で、欠乏すると神経の修復力が低下します。

※末梢神経の障害は血糖のコントロール、栄養のバランス、生活習慣と深く関係しています。

3.脳や脊髄のトラブルによるシビレ

シビレは脳や脊髄といった「中枢神経」の異常によって起こることもあります。

中枢神経は身体の動きや感覚をコントロールする言わば司令塔のような役割を担っています。この部分にトラブルが起こると、手足のシビレ以外に身体の片側全体に力が入りにくくなるといった症状が見られることがあります。

脳の血管によるトラブル(脳梗塞・脳出血)

脳の血管が詰まる(脳梗塞)または破れる(脳出血)ことで、身体の半分に突然シビレや脱力が出る場合があります。このような状態は脳の異常サインのため、すぐに病院での受診が必要です。

特に「片側の手足がシビレる」「口が動かしにくい」「言葉が出にくい」といった症状が急に現れた場合は、一刻も早く救急病院を受診しないと命に関わることがあります。

免疫の異常によるもの(多発性硬化症・脊髄炎)など

本来は体を守るはずの免疫が誤って自分の神経を攻撃してしまうことで、脊髄や脳に炎症が起こり神経が傷つくことがあります。

その結果、手足のシビレ、感覚の鈍さ、動かしにくさなどの症状が現れ、症状が悪くなったり良くなったりをくり返すのが特徴です。

※脳や脊髄が関係するシビレは突然起きたり、身体の片側だけに出ることが多いのが特徴です。

4.血液の流れが悪くなるとき

血行が悪くなると、手や足の先まで十分に血液が届かず、シビレや冷え、重だるさを感じることがあります。血液は酸素や栄養素を運ぶ大切な仕事を担っているため、その流れが滞ると神経や筋肉にも影響が出やすくなり、感覚の異常やこむら返りなどが起こることもあります。

動脈硬化によるもの

血管の内側がかたく狭くなる動脈硬化という状態が進むと、歩いている途中で足がシビレたり、痛くなって立ち止まってしまうこともあります。しばらく休むとまた歩けるようになるのが特徴で、これは閉塞性動脈硬化症と呼ばれる病気のサインのひとつです。

放っておくと血流障害が進行し、冷えやシビレが強くなったり、傷の治りが悪くなるなど日常生活にも影響だ出る場合があります。

※血行が悪くなるシビレは、血管の健康状態と深く関係しています。

5.一時的なシビレ

長時間の正座や同じ姿勢を続けているとき、また寒い環境に長くいるときなどに神経や血液の流れが一時的に滞って手足がシビレることがあります。

これは一過性のもので、身体の向きを変えたり、少し動かしたりすると自然に改善することがほとんどです。いわば「体が圧迫を感じたサイン」のようなもので、誰にでも起こる身近なシビレです。

しかし、こうした一時的なシビレが何度も繰り返し起こる場合や、動かしてもなかなか良くならない場合は、その背後に神経や血流の異常、または慢性的な身体のゆがみが隠れていることもあります。

※一時的なシビレは大きな心配が要らない場合が多いですが、「同じ場所が何度も」「シビレが長く続く」といった場合は注意が必要です。

シビレ・違和感を原因から見直して、スッキリとした身体を目指しましょう

手足がしびれたときの対処法は、まずは筋肉を温めて血流を促すことです。

シビレている個所と、そこから体の中心にある背骨に向かってこわばりを感じる部分を優しくさすったり、なでたりするのが有効です。

ただし、シビレが突然起こったり、身体の片側だけ力が入りにくい、ろれつが回らない、視界がぼやける、文字がうまく書けない、口の片方が下がる、足を引きずる様な歩き方になるといった症状が伴う場合は、脳や脊髄など中枢神経のトラブルが関係している可能性もあります。

このようなときは、自己判断せずに神経内科や脳外科などの医療機関を早急に受診することが大切です。

一方で、日常的に感じるシビレや違和感などの多くは、筋肉の緊張や血流の滞りが関係していることがあります。そのため、なぜ筋肉が緊張しているのか、どの部分が関係しているのかを正しく把握しなければ根本的な改善にはつながりません。

神経の通り道にある筋肉が緊張して硬くなると、筋肉と神経の間の滑りが悪くなり、シビレや違和感が出やすくなります。また、シビレの原因となる筋肉は一か所だけとは限らないため、全身の骨格のバランスを確認しながらシビレを出している筋肉を丁寧に調べ神経の通りをスムーズに整えていくこと目指して調整を行います。

また、オイルを用いて血流やリンパの流れを促すことで全身のめぐりを整えていきます。

普段から筋肉がリラックスできる状態が保てるようになると、血流が促されやすくなり、睡眠に質や日中の疲れにも良い変化を感じられる方が多いです。

当院では、こうしたアプローチにより、筋肉のこわばりが緩み、全身の循環が良くなることで自然な回復をお手伝いします。

手足のシビレ・違和感でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。