くり返しおそわれる寝違えの痛みにお悩みのあなたへ

このようなお悩みありませんか?
✅車でバックする時に顔を後ろに振り向くと、首にズキッとした痛みを感じる。
✅下を向くだけで痛いため顔や頭が洗えない。
✅寝違えがクセになり、何度も病院に行かなければならない。
✅朝起きると首が回らないことがたびたび起きる。
✅パソコン作業の後、首がコキコキ音が鳴り疲れもとれない。
寝違えは医学的には「急性頚部痛」と呼ばれ首や肩甲骨まわりの筋肉・関節・神経に一時的に負担がかかって凝る症状です。
一般的には、寝ている間に不自然な姿勢が続き首や肩に負担がかかることで起きると考えられていますが必ずしも寝方だけが原因ではありません。
寝違えの原因

主な原因
1.筋肉の緊張
長時間、首が同じ姿勢のままだと血流が悪くなり筋肉内に乳酸などの疲労物質がたまり、筋肉のこわばりや炎症を起こし動かしたときに痛みを感じます。
2.関節の動き制限
首の骨は7つの骨で関節ができていますが、この関節の動きが一部だけ悪くなると、その動きを他の関節が補おうと代わりに働き、過剰にねじられる・過剰に引っ張られる・局所的に圧迫されるといった無理な動きを強いられ、その負担が痛みや炎症につながります。
3.肩甲骨・背骨の動きの低下
肩甲骨や背骨は首の動きを助けていますが、猫背やデスクワークなどで背中が凝り固まると首だけで動きをしなければいけなくなり、そのまま寝たときに寝違えを起こしやすくなる。
4.睡眠中の姿勢と筋肉疲労
寝ている間に首が片側に傾いたまま寝るといった姿勢が続くと、特定の筋肉の血流障害が起こり特に過労や冷え、ストレスなどで筋肉が硬くなっている状態のときに生じやすくなります。
寝違えは「寝ている姿勢のせい」だけではない
寝違えとは、肩や肩甲骨周りの筋肉が一時的に強くこわばり、そのため肩甲骨の動きが制限されることで神経や筋肉に負担がかかり痛みが出る症状です。
多くの人は、「変な姿勢で寝ていたから首を痛めた」と思いがちですが、実際には寝ている間に筋肉や神経の働きが一時的に乱れた状態で起こることが多い。
首そのものがケガをしたわけではなく、肩甲骨から背骨、肋骨にかけての筋肉に、過剰に緊張が起こり神経の信号がスムーズに伝わらなくなることで発症します。なので、寝違いは「首の構造的な損傷」ではなく神経と筋肉の連携が一時的に乱れ、体が「危険」と勘違いして筋肉を固めている状態です。
間違われやすい原因「不自然な力で首を痛めた」ではない
一般的には、寝ている時に首に変な力がかかって痛めると考えられていますが、そうした強い外力で起こるのは医学的には「外傷性頚部神経症(通称:酔っ払い症候群)」と呼ばれる別の症状です。
寝違いはそれとは異なり、日中の疲労や筋肉のこわばりが残ったまま眠りにつくことで起こりやすいことが分かっています。
肩や首の筋肉が休めないまま寝てしまうと体の「力を抜く機能」や「寝返りを打つ力」がうまく働かず同じ姿勢が長く続いてしまうことで筋肉や神経の一部に負担が集中してしまうのです。
たとえば、肘を曲げて腕を体の下に入れるような姿勢が長時間続くと、肩から背中にかけての神経が軽く圧迫されて筋肉が一時的に動きにくくなることがあります。
このため、寝違いは「寝姿勢が悪い」ことが直接の原因ではなく日中の疲労や筋緊張が残ったまま眠りにつき、寝返りなどの姿勢調整が正常に行えなくなることで特定の筋肉や神経に負担がかかるために起こると考えられます。

かくれた要因―肩甲骨と背骨の「動きの連鎖」がくずれる
人の首の動きは、首だけではなく肩甲骨や背骨とも密接につながっています。振り向く動作でも、首・肩甲骨・背中が同時にねじれて動く「動作連鎖」で成り立っています。
ところが、デスクワークやスマートフォンの長時間使用で背中が硬くなると、肩甲骨が動かず、首だけだ過剰に動いてしまい、首の筋肉に負担が集中してしまいます。
そして、疲れたまま眠ると、このバランスのズレが固定化され、朝起きたときに首が回らない、振り向くと痛いといった状態が現れます。
首に痛みを感じても、原因は肩甲骨や背中の動きの悪さにあることが少なくありません。
筋膜のねじれと神経伝達の乱れ
寝違えの痛みは、筋肉自体の炎症だけではなく、筋肉を包む薄い膜「筋膜」のねじれやスベリの悪さが関係している場合も多くあります。
筋膜は全身でつながっているため、胸の筋肉が縮むと背中側の筋膜が引き伸ばされ、その影響で首の可動域が狭くなりやすくなるのです。この状態で眠ると、筋膜がねじれたまま動けなくなり、神経が引っ張られて痛み信号が強く出ることがあります。
つまり、寝違えは首の炎症ではなく、全身の筋膜バランスの乱れによるサインであることも多いのです。
特徴
寝違えの痛みは、首を動かしたときだけ強く痛むのが特徴です。また。以下のような症状もあります
- 朝起きたとき、首が回せない。
- 振り向いたり、上を向いたりすると鋭い痛みが出る。
- 首や背中、腕のつけ根にまで張る感じがする。
- 数日たつと痛みが少しづつやわらぐ。
多くの場合は、神経が圧迫されたような強いシビレや手の力が入らないといった症状はありません。しかし、痛みが1週間以上続く場合や腕・指にシビレが出る場合は、頸椎椎間ヘルニアや頚椎症といった別の疾患の可能性も考えられます。

改善策
発症直後(1~2日)
痛みが強い時期は、筋肉や筋膜が軽く炎症を起こしていることがあるため、無理なストレッチや強いマッサージは避けることが大切です。痛みの無い範囲で少しづつ動かすことで血流を保ち、冷やすと炎症をやわらげられます。
痛みが落ち着いたら(3日目以降)
炎症が引いたら、今度は温めて血流を促すことが重要です。お風呂屋、蒸しタオルで温めながら、首だけでなく肩甲骨や胸を一緒に動かす体操を行いうことで神経と筋肉の連携が整いやすくなります。
再発予防
寝違えをくり返す方は首よりも背骨・肩甲骨・骨盤の動きが硬くなっていることが多く、デスクワークやスマホ操作で背中を伸ばす・肩を開く・呼吸を深くすることを意識しましょう。
なぜ、呼吸が関係するのかと思うでしょうが呼吸が深いと肋骨や肩甲骨が動き首が働かなくて済むが呼吸が浅いと首の筋肉が呼吸を補おうとして働き続けるため、浅い状態が続くと首や肩が常に緊張したままになり寝ている間も負担が抜けにくく朝痛みを感じやすくなります。
また、寝るときは「腕を体の下に入れる」「丸まって寝る」などの姿勢を避け、首の自然なカーブを支える高さの枕を使うことで夜間の負担を減らせます。
寝違えを我慢しないで、早めにケアしていきましょう

寝違えは、ほったらかしにしておくと再発しやすくなることがあります。
朝目覚めたときに首から肩までに強い痛みを与える寝違えは、一度起こすと首を動かすときに痛みや違和感が出てしまい辛い日が数日間は続きます。
何日か経つと痛みは自然に緩和してきますが、痛みが引いた後も筋肉の硬さや首の動かしずらい感じが残る場合があります。
寝違えが癖になったり、寝違えをきっかけに他の場所に症状が出たりすることもあるため、一度体の状態をしっかり評価し、適切にケアしていくことが大切です。


