かかとの痛み

かかとは、立つ・歩くときに体重を支える大切な部分です。かかとの裏側、後ろ側、内側など、痛む場所によって関係する組織も異なります。ここでは、かかとの痛みについてよくある疑問にお答えします。

かかとにはクッションがあるのに、なぜ痛くなるのですか?

かかとの裏には厚い脂肪組織があり、着地したときの衝撃をやわらげています。しかし、強い圧力が繰り返しかかったり、脂肪組織が衝撃を十分に吸収できなくなったりすると、痛みが出ることがあります。

また、かかとの骨を覆う膜や、骨につながる腱・筋膜などにも痛みを感じる神経があります。かかとの痛みは、クッションの問題だけで起こるわけではありません。

かかとの裏が痛む場合と、後ろが痛む場合では違いますか?

違います。かかとの裏側には衝撃を吸収する脂肪組織や、足裏を支える筋膜などがあります。一方、後ろ側にはふくらはぎから続くアキレス腱が付いています。

そのため、かかとの裏を床に着けると痛む場合と、つま先立ちや靴の後部が当たって痛む場合では、負担を受けている部分が異なることがあります。

かかとの骨が痛いように感じますが、本当に骨が痛いのですか?

骨そのものではなく、骨を覆っている骨膜や周囲の組織から痛みが出ていることもあります。

骨膜には痛みを感じる神経があり、繰り返し圧力が加わると痛みを感じることがあります。また、かかとの下にある脂肪組織や筋膜の痛みを、骨の奥が痛むように感じる場合もあります。

ただし、骨の疲労骨折などでも深い痛みが出るため、強い痛みが続く場合や体重をかけられない場合は、医療機関での検査を優先してください。

年齢とともに、かかとが痛くなりやすくなることはありますか?

あります。加齢によって、かかとの脂肪組織が薄くなったり、弾力が低下したりすることがあるためです。

かかとの脂肪組織は、単なる脂肪の塊ではなく、細かく仕切られた構造で衝撃を受け止めています。この働きが低下すると、硬い床を歩いたときなどに、かかとの骨の下へ圧力が伝わりやすくなります。

特に裸足で硬い床を歩くと痛み、クッション性のある靴では楽になる場合は、かかとの衝撃吸収機能が関係していることがあります。

レントゲンでかかとに骨のトゲがあると言われましたが、それが痛みの原因ですか?

骨棘(こつきょく)という骨の出っ張りがあっても、必ず痛みが出るわけではありません。

かかとの骨には、足裏の筋膜やアキレス腱などが付いています。これらの部分へ長期間負担がかかることで、骨の出っ張りが形成されることがあります。

しかし、骨棘があっても痛みのない方はいます。反対に、骨棘がなくても周囲の筋膜や腱などに痛みが出ることがあります。そのため、レントゲンに骨棘が写ったという理由だけで、痛みの原因を決めることはできません。

靴のかかと部分が当たると痛むのはなぜですか?

靴の後ろ側が、かかとの骨の出っ張りやアキレス腱の付け根付近を圧迫していることがあります。

この部分には腱や滑液包という摩擦を減らすための袋状の組織があり、靴による圧迫や擦れが繰り返されると痛みが出ることがあります。

特定の靴を履いたときだけ痛む場合は、靴のかかと部分の硬さや高さ、足との当たり方が影響している可能性があります。

かかとが痛いとき、ふくらはぎをストレッチしてもよいですか?

ふくらはぎの硬さが関係している場合には役立つこともありますが、すべてのかかとの痛みに適しているわけではありません。

ふくらはぎの筋肉はアキレス腱を通じてかかとの骨につながっています。そのため、強く伸ばすとアキレス腱の付け根にも引っ張る力が加わります。

特にかかとの後ろ側が痛む場合は、足首を深く曲げるストレッチによって痛みが増すことがあります。伸ばしたときに痛みが出る場合は、無理に続けないでください。

かかとの痛みは、放っておいても治りますか?

一時的な負担による痛みであれば、歩く量や立っている時間を減らすことで、自然に落ち着くこともあります。

しかし、かかとには毎日体重がかかるため、痛みを我慢して歩き続けると、負担が繰り返されて長引くことがあります。また、痛いかかとをかばって歩くことで、反対側の足や膝などに負担がかかる場合もあります。

数日休んでも痛みが変わらない、歩くたびに痛みが強くなる、同じ痛みを繰り返すといった場合は、放置せず原因に応じた対応を考えた方がよいでしょう。

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