自宅での運動・セルフケア

自宅で行う運動は、筋力をつけるだけでなく、関節を動かしやすくしたり、身体の使い方を整えたりするためにも役立ちます。ただし、症状や身体の状態によって適した運動は異なります。運動の選び方や負荷の調整など、日常生活で役立つ疑問にお答えします。

自宅では、どのような運動から始めればよいですか?

最初は、身体に大きな負担をかけず、正しい動きができる簡単な運動から始めるとよいでしょう。

例えば、関節が動きにくい方には、痛みの少ない範囲でゆっくり動かす運動が適しています。一方、筋力が低下して身体を支えにくい方には、軽く力を入れて姿勢を保つ運動などが役立ちます。

最初からスクワットや腹筋運動などを何十回も行う必要はありません。

運動の種類によって目的が違うため、今の身体に必要な動きを選び、少ない回数から始めてください。

痛い場所を動かす運動と、周囲の筋肉を鍛える運動では、どちらがよいですか?

痛みの原因や身体の状態によって、適した方法は異なります。

例えば、膝が痛む場合でも、膝の関節を軽く曲げ伸ばしする運動が役立つこともあれば、太ももやお尻の筋肉を働かせる運動によって、膝にかかる負担を減らせることもあります。

また、腰が痛いからといって腰だけを動かすのではなく、股関節やお腹まわりの筋肉を使う運動が必要になる場合もあります。

痛い場所だけにこだわらず、どの部分が動きにくいのか、どの筋肉が十分に働いていないのかを考えて運動を選ぶことが大切です。

身体の左右で動かしやすさが違う場合、同じ回数の運動をした方がよいですか?

必ずしも左右同じ回数にする必要はありません。

例えば、片脚で立つと一方だけ身体が大きく傾く場合は、左右の筋力だけでなく、股関節や足首の動き、バランスの取り方にも違いがあることがあります。

このような状態で回数だけをそろえても、苦手な側では別の筋肉に頼った動きになってしまうことがあります。

まずは、左右とも身体が大きく傾いたり、反動を使ったりせずにできる回数で行ってください。

苦手な側だけ回数を増やすより、正しい動きができる範囲で練習する方が適している場合もあります。

運動中は痛くなくても、翌日に痛くなる場合はどうすればよいですか?

翌日に痛みが出る場合は、運動の回数や負荷が現在の身体に合っていない可能性があります。

普段使っていない筋肉を動かした後は、翌日から筋肉痛が出ることがあります。筋肉全体が重だるく、数日で軽くなるような痛みであれば、運動による筋肉痛も考えられます。

一方、関節の一部分が鋭く痛む、動かすたびに痛みが増す、腫れが出るといった場合は、筋肉痛とは違う負担がかかっている可能性があります。

次に運動するときは回数や負荷を減らし、同じ痛みを繰り返す動作は避けてください。強い腫れや痛みが続く場合は、運動を中止して適切な評価を受けてください。

教わった運動が簡単にできるようになったら、回数や負荷を増やしてもよいですか?

身体が安定して動かせるようになり、運動中や翌日に痛みが出ないのであれば、少しずつ回数や負荷を増やしてもよいでしょう。

ただし、回数を増やすことだけが運動の目的ではありません。

例えば、最初は身体が傾いていた片脚立ちが安定してできるようになった場合は、長時間続けるよりも、姿勢を崩さずに動作を行う練習へ進む方法もあります。

回数、運動する時間、動きの大きさ、負荷を一度に増やさず、一つずつ調整してください。

教わった運動のやり方を忘れてしまった場合は、どうすればよいですか?

教わった内容を思い出しながら、まずは自分で取り組んでみてください。

運動は一度説明を受けただけで、すべてを正確に覚えられるとは限りません。実際に繰り返すことで、身体の動かし方や力の入れ方が少しずつ身についていきます。

ただし、やり方が合っているか疑問に感じたり、動かし方が分からなくなったりした場合は、次回の施術時に遠慮なくお尋ねください。

当院では、自宅で行うセルフケアについて、覚えられるまで繰り返し説明しています。最初から完璧に行おうとするよりも、まずは実践し、少しずつ正しい動きを身につけていきましょう。

自宅で運動を続けても変化がない場合は、同じ運動を続けた方がよいですか?

自分では変化を感じられなくても、身体の動きが少しずつ改善していることがあります。

例えば、本人は以前と変わらないと感じていても、施術者から見ると関節の動く範囲が広がっていたり、動作が滑らかになっていたりすることがあります。

運動による変化は、すぐに実感できる場合もあれば、時間をかけて少しずつ現れる場合もあります。

また、年齢や身体の状態だけでなく、運動の回数や種類、関節を動かす範囲、動作の正確性などによっても結果は変わってきます。

そのため、数回行って変化がないからといって、すぐに運動をやめる必要はありません。

まずは教わった運動を継続し、施術時に身体の動きや状態を見ながら、必要に応じて運動の内容や回数を調整していくとよいでしょう。

自宅で運動するために、専用の器具やトレーニングマシンを購入した方がよいですか?

一般的なセルフケアであれば、高価な運動器具やトレーニングマシンを購入する必要はありません。

例えば、椅子からゆっくり立ち上がる運動や、壁に手をついて行う運動、片脚でバランスを取る運動などは、自分の体重を利用して行えます。

負荷を少し増やしたい場合も、タオルやゴムバンドなど、身近なものを使って工夫できます。

器具を使うと負荷を調整しやすい利点はありますが、身体に合わない重さや動かし方では、関節に余計な負担がかかることもあります。

まずは特別な器具を使わずにできる運動から始め、必要になった段階で取り入れるとよいでしょう。

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