膝の前側の痛み

膝の前側には、お皿だけでなく、その上下につながる筋肉や腱、お皿の下で衝撃をやわらげる部分などがあります。そのため、同じ膝の前側の痛みでも、痛む場所や動作によって考えられる原因は違います。

ここでは、膝の前側の痛みについてよくある疑問にお答えします。

膝の前側が痛くなるのはなぜですか?

膝の前側には、膝を曲げ伸ばしするときに動くお皿や、その上下につながる筋肉や腱、衝撃をやわらげる柔らかい組織などがあります。

歩く、階段を使う、しゃがむ、立ち上がるなどの動作では、これらが一緒に働きながら体重を支えています。

そのため、お皿の動きが悪くなったり、周りの筋肉が硬くなったり、一部分に繰り返し圧がかかったりすると、膝の前側に痛みが出ることがあります。

お皿の上・下・周りでは、痛みの原因が違うのですか?

違うことがあります。

お皿の上には太ももの前の筋肉から続く部分があり、下にはお皿とすねをつなぐ部分や、衝撃をやわらげる柔らかい組織があります。また、お皿の周りや奥では、お皿が動くときの圧が痛みに関係することがあります。

同じ「前側の痛み」でも、指一本で場所を示せる痛みなのか、お皿全体や奥の方が痛むのかによって、考える場所が変わります。

膝のお皿の下を押すと痛いのはなぜですか?

お皿の下には、膝を動かしたときの衝撃をやわらげたり、動きに合わせて形を変えたりする柔らかい組織があります。

この部分に繰り返し圧がかかったり、膝の動きに合わせてうまく動けなくなったりすると、押したときに痛みを感じることがあります。

また、お皿のすぐ下からすねにつながる部分に負担がかかって痛むこともあるため、同じ「お皿の下の痛み」でも、痛む位置や動作によって違いがあります。

長く座ったあとに膝の前側が痛くなるのはなぜですか?

膝を曲げた状態が長く続くと、お皿とその周りに圧がかかった状態が続くためです。

車の運転や映画館などで長く座ったあとに、膝を伸ばしたくなったり、立ち上がった直後に前側が痛んだりすることがあります。

立って少し動くと楽になる場合は、長時間曲げた状態が続いたことによる負担が関係していることもあります。

膝を伸ばし切ったときに前側が痛むのはなぜですか?

膝を伸ばし切ったときには、曲げているときとは違う部分に圧や引っ張る力がかかります。

特にお皿の下にある柔らかい組織は、膝の曲げ伸ばしに合わせて形を変えています。その動きがうまくいかないと、膝を伸ばしたときに挟まるような痛みを感じることがあります。

そのため、膝を曲げると痛い場合と、伸ばし切ったときだけ痛い場合では、痛みに関係している部分が違うことがあります。

太ももの筋肉を鍛えれば、膝の前側の痛みは良くなりますか?

筋力が不足している場合には役立つことがありますが、痛みがある状態でむやみに鍛えればよいわけではありません。

太ももの前の筋肉はお皿につながっているため、スクワットなどで強い負荷をかけると、お皿の周りにも大きな力がかかります。

筋力不足なのか、筋肉が硬くなっているのか、膝の動きそのものに問題があるのかによって必要な運動は変わるため、痛みを我慢して筋トレを続けるのは避けた方がよいでしょう。

成長期に膝のお皿の下が痛むのは、大人の膝の前側の痛みと同じですか?

同じとは限りません。

成長期では、骨が成長している時期に走る、跳ぶ、蹴るといった動作を繰り返すことで、太ももの筋肉からお皿を通して、すねの上部へ強い引っ張る力がかかることがあります。

特に、お皿の少し下にある骨の出っ張りが痛む場合は、成長期特有の負担が関係していることがあります。

膝の前側を押したり揉んだりすると楽になるのですが、続けても大丈夫ですか?

軽く触ったり周りの筋肉をほぐしたりして楽になることはありますが、痛い場所を強く押し続けるのはおすすめできません。

膝の前側には、骨のすぐ近くに腱や柔らかい組織があり、すでに刺激を受けているところを強く揉むと、かえって痛みが強くなることがあります。

特に、お皿の下など押すとはっきり痛む場所は、痛みを我慢して揉みほぐすのではなく、その部分に負担がかかっている理由を考えることが大切です。

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