TFCCは手首の小指側にあり、手首を安定させたり、手にかかる力を受け止めたりする働きがあります。ここでは、TFCC周辺の痛みについてよくある疑問にお答えします。
- TFCCとは何ですか?
-
TFCCは、手首の小指側にある軟骨や靱帯などが組み合わさった組織です。
手首を安定させるとともに、手をついたり物を持ったりしたときに、小指側へかかる力を受け止めるクッションのような役割もしています。
そのため、TFCC周辺に問題が起こると、手首をひねる、手をつくなどの動作で小指側に痛みを感じることがあります。
- 手首の小指側が痛ければ、TFCCが傷んでいるのですか?
-
小指側が痛いというだけで、TFCCが傷んでいるとは限りません。
手首の小指側にはTFCCだけでなく、関節や腱などもあります。そのため、痛む位置や、どの方向へ動かすと痛むのかなどによって、関係している部分は変わります。
TFCCは小指側の痛みを考えるうえで重要な部分ですが、痛む場所だけで決めることはできません。
- 転んだり捻ったりしていなくても、TFCCを傷めることはありますか?
-
あります。TFCCの問題は、一度の大きなケガだけで起こるわけではありません。
転倒して手をついた、手首を強く捻ったといったケガで傷めることもありますが、手首を繰り返し使うことによる負担や、年齢とともに組織が変化することで傷みやすくなることもあります。
そのため、はっきりしたきっかけがなく、少しずつ小指側の痛みが出てくる場合もあります。
- 手首をひねるとTFCC周辺が痛むのはなぜですか?
-
手首をひねるときは、手だけが回っているのではなく、前腕にある2本の骨も動きます。
TFCCはそのうち小指側にある骨と手首の関節を安定させる働きにも関係しているため、ドアノブを回す、鍵を回す、ペットボトルのふたを開けるなどの動作で負担がかかることがあります。
そのため、普段は痛くなくても、ひねる動作だけで小指側に痛みが出ることがあります。
- 手をつくと手首の小指側が痛むのはTFCCと関係がありますか?
-
TFCCが関係していることがあります。
床や机に手をつくと、手首を反らした状態で体重が手から前腕へ伝わります。そのときTFCCにも圧力がかかるため、この部分に負担があると小指側に痛みが出ることがあります。
ただし、手をついたときの痛みはTFCC以外の関節や靱帯などでも起こるため、手をつくと痛いというだけでTFCCに決めることはできません。
- 手首がカクッとしたり音が鳴ったりするのは、TFCCが切れているからですか?
-
音や引っかかりがあるだけで、TFCCが切れているとは限りません。
手首には多くの関節や腱があるため、動かしたときに音がすること自体は珍しくありません。
ただし、音と一緒に小指側の痛みが出る、手首が抜けるように感じる、以前より力を入れにくいといった変化がある場合は、単なる音とは分けて考える必要があります。
- MRIでTFCC損傷と言われたら、そこが痛みの原因なのですか?
-
必ずしもMRIで見つかったTFCCの変化と、現在の痛みが一致するとは限りません。
TFCCには年齢などによる変化がみられることがあり、画像上では損傷が確認されても、手首に痛みや不安定感がない人もいます。
そのため、画像だけではなく、実際にどこが痛むのか、どの動作で痛むのか、手首の動きや安定性なども合わせて考えることが大切です。
- TFCC周辺が痛いときは、サポーターや固定をしたほうがよいですか?
-
動かすたびに痛みが出る場合は、サポーターなどで手首の動きを抑えることで負担を減らせることがあります。
特に、ひねる、手をつく、小指側へ曲げるなど、痛みを繰り返す動作を減らす目的で使います。
ただし、長期間ずっと固定すればよいというものではありません。痛みの程度や手首の状態によって必要な固定の強さや期間は変わるため、固定だけに頼らず状態に合わせて使うことが大切です。
- TFCC周辺の痛みが一度軽くなっても、また痛くなるのはなぜですか?
-
手首は仕事や家事などで繰り返し使うため、痛みが軽くなっても同じ負担が再びかかりやすいからです。
特に、手首をひねる、手をつく、重い物を持つなどの動作を繰り返していると、休んでいる間は楽でも、使い始めると再び小指側に痛みが出ることがあります。
何度も繰り返す場合は、痛みがある部分だけでなく、どの動作で負担がかかっているのかを確認し、手首の使い方も含めて見直すことが大切です。


